チマ活
昨日の火曜日は…
無愛想さんの仕事行きたくねぇええ!と思いつつ朝を迎えるのであった。
ま、あれがあるからファミマで肉まん頬張る幸せがあるんだけどね。
しっかし、今年に入ってからデリ仕事は不調だわ。
もともと閑散期だし、相変わらずチマチマ日常生活に関わる物も値上げしてる。
もっとも数年前、この店でも酷い時期を経験してるからそれよりはマシではあったのだがな。
そもそもワシはこの業界の景気の良かった時期を経験していない。
風俗嬢デビューはリーマンショックの後だもん。
しかも四十路超えてだかんねー。
どの店にも一定数いる新人好きや、呼んだ嬢さんの感想を口コミやネットの掲示板に晒すまでが料金の範囲と考えるような客、たまに気分転換で遊ぶなら同じ店を使うってお客様が土台層としたら、そこそこいくつかの店を使い女性と遊んでいる層、選挙で言えば浮動票の層が減っている感じかな。
どこかしらで遊ぶならどこかの店を使うわけで、今はどこでも遊んでいないって人も増えた気がする。
景気の問題ではストレートに打撃を受ける熟女系。
しかし今は梅毒の増加で、若妻や人妻系も厳しくなっていると思われる。
20代の増加についてはマッチングアプリやパパ活みたいな横文字でオブラートに包んだSNSが原因していると言われている。
個人取引は店にマージンを取られないですからね。
と言ってもはるか昔「夕暮れ族」の時代からこの手のモノはあったんですが。
お金が介在しなくても、夏の江ノ島や新島ナンパとか「若者の奔放な性」はあったんだよね。
ワシは前の店のお客様とたまに連絡し合うけど、それは介護の相談とか鉄道の話とかで、彼らはワシがデリに復帰してるのは知らないし、言う気もない。
「この前、初めてナンチャラって店を使ってみた」とか「前から使っているナントカはもうダメだな」とか、ワシは完全に業界OBと思われている(笑)
ある元客さんによると、最近はデリヘルがマッチングみたいなシステムの店を運営しているそうだ。
ウチみたいなエステ系やエステコースってのは前からやってる店はあるけど、店に在籍してるキャストをマッチングタイプの店にも在籍させて、互いにチャットでコミュケーションをとり仕事を成立させるというもの。
場所は提供するから、チャットなどでコミュケーションをしたり日記を上げて自力で仕事を取れって話らしい。
ってか、ワシが昔いた店は当時からすでにこれに近いシステムでやってたのよ。
出逢い系がコンセプトだから、接客したお客様が希望して自分も「このお客様なら」と思った場合、アドレスを交換して普通のメールをしてくださいと言われる。
お店には写メ日記はないけど、投稿写真コーナーがあり毎週一回程度、日常写真を自分のプロフのコーナーにアップしてくださいとも指導される。
あまりセクシーなのはダメ。最近読んだ本とか、散歩した公園とか、日常写真をアップする。
「この前買いました」でランジェリーを載せる場合はセクシーなのもダメ。
今の店の客層なら「つまんねー写真」扱い。
もっともワシは今の店でも「つまんねー写真」日記だけど、あの日記の人って実際どんな人かな?で呼んでくれるお客様もいるし、たまに指名してくれるお客様も読んでくれている。
(閑散期には写メ日記がエロくないと客付きは厳しいけどお客様が優しく良い人が多いというメリットはある)
普通のデリを使うお客様はこの店はシステムが違うので敬遠する。
会員制でお客様は身分証のコピーを提出する。
システム的に裏引きし放題だけど、裏引きしたがる女性はお客様から嫌われる傾向があった。
お客様も身分証を取られてるから変なことはできない。
個人経営だから地味にやっていけたのだと思う。
ワシみたいな副業でやっているキャストには働きやすかったし、パートにしろキャリアウーマンにしろ本業持ちのキャストには安定して仕事がつく感じ。
メールのやりとりを繰り返しての1本だから稼ぎたい人には面倒なだけのシステム。
お客様も人生経験が豊富だから女性の嘘設定は見抜く。
生活環境と姑の存在の息苦しさで本物の大学教授の奥様が逃げ場のように働いていたし、丸の内のバリキャリシングルマザーがストレス解消で在籍していた。今の店より値段は高いけど、客層の被る店の中ではうちが一番安かったにも関わらず、そういう女性がいた店だった。
その人達は生活のためではないのでデリで得たお金はエステや贅沢ランチに使うらしい。
本当の昼職をしてるキャストはニーズが多かった。
コンビニのパート、医療事務、歯科助手、中堅企業の事務員とか仕事はなんでもいいようで、お客様には女性の話す仕事や職場の話題が楽しいようだった。
シティ○ブンのおきにとーくシステムは、やりとりを店がチェックしてるし、チャットタイプも店が常に管理しているけどワシがいた店は個人携帯を使うからリアルだった。
10年以上の時を経て、ワシがいた風変わりな店に近いことを始めるとはなぁ。
そもそも20年以上前なんて熟女=ババアなわけで、そこに目をつけた隙間産業みたいなのをよく始めたと思う。
今じゃいろんな大手グループが熟女店を経営してる。
(今思えばあの店長タダモノじゃねえとつくづく思う)
今、ワシが在籍してるのは事務所があり男性店員がいて客電を取り仕事をつける一般的なデリヘル。
お客様はキャストが風俗一本だろうが気にしていない。
「エロい女」が一番だけど「何をもってエロい」と感じるのかはお客様によって異なる。
1番大事なのは体型。
熟女はこうでなければいけないってのは無くて、豊満、やや太め、ポチャ、普通か普通より細身、細ければ細いほど良いetc、お客様のニーズはそれぞれで好みの体型=エロを感じる女性になる。
2番目は年齢。
なかにはババア店で一才でも若い子を探そうと血眼なお客様もいるけど、話が会うから同年代の女性が良いというお客様、年上がいいけど四十代までというお客様、せっかく熟女店で遊ぶからガチ年増というお客様もいる。
よほどコテコテの風俗臭を漂わせでなければ、本業副業関係ないよって言うお客様が多い。
デリヘルはSTD検査をさせているところが多い。
マッチングタイプでも同じ。
大抵の店は淋クラ必須だけど梅毒検査まで求めているとは限らない。毎月〜3ヶ月に一度くらいでの義務付けかな。
キットも血液採取の検査は自己負担が高くなる。
それでも店によってやらせる店もあるが、毎日検査するわけではないのでキャストもお客様も自己責任となる。
さて、ワシは古株のくせに腰痛対策で外待機のため店員さんとあまりコミュケーションもできていない。
昨年末でワシが入店した時にいた最後の一人も辞めてしまった。
今の店員さんは未だ一年いないが経験者なのか仕事さばきに無駄がない。
客電対応もホームページの更新作業もテキパキやるから、ワシは密かに「シゴデキさん」と呼んでいる。
いろいろな面で割り切って仕事をする。
「私はこの仕事で頑張るの」なキャストさんには答えようとしてるように見える。
ワシみたいな副業キャストは二軍扱いなのかフリーはあまり貰えない。お客様の話では、ワシをネット指名、本指名した場合は空いてればポンとつけてくれる感じ。
本指名をとる努力は認めてくれてるみたいだけど「君よりもっと出勤して頑張ってるキャストさんはたくさんいるから、その人達を優先だよ」かな。ある意味クール。
先日、定期的にやるSTD検査で「今月は収入厳しいのに血液採取のほうツラ〜」って言ったら「この検査やってるの貴女だけです」と言われ「は?入店してしばらくした時に検査は1ヶ月毎で検査項目は粘膜だけのと血液と交互にやってください」と言われた気がするんですが。。
シゴデキさんから「血液検査をやってる人は他にいないしそんなルールは無いです。それと他の人はもっと期間が空いてますよ」と言われショック。
あー、だからいつも昨年末辞めた検査担当のスタッフさんが「注文は取り寄せ」って言っていたのか。
やめた店長さんは「検査については多い分には構わない。出勤の多い人のなかには10日ごとにやる人もいるから」とは言っていたな。
どこでワシは勘違いしていたのだろう。。。
大は小を兼ねるにしても自己負担は倍だからなぁ。
くそぉ、勘違いしていたワシが悪いとはいえ損した気持になるがな。
それにしてもやはり増えているのは若い子とはいえ、社会問題になるくらい梅毒は増加している。
今月から東京都は梅毒検査の無料スポットを設置した。
これってけっこう英断だと思う。
シゴデキさんはキャストと話した会話の中で大切だと判断した内容はインプットしてくれている。
この前、精算したあと「この地域にも東京都の無料スポットができるみたいですよ」と教えてくれた。
匿名で検査出来るので使ってみようかな。
STDは風俗嬢として避けて通れないリスク。
今までならこの手の話になれば風俗が悪みたいに言われたけど、そういう問題ではなくなっているのだ。
風俗を悪者にして臭い物に蓋をするのはヤメレ!
婦人科にも、早期発見すれば難しい治療はありません的な啓蒙ポスターが貼ってある。
うちの子(孫)はオクテだから大丈夫なんて大人の思い込みに過ぎない。
遊び人の子だけならここまで増加しない。
そもそもお金を稼ぐために個人営業していたら検査すら避ける人だっている。
体調に違和感を感じたり、結婚でブライダルチェックしたり、そんな機会にわかる場合だってある。
日本の性教育も真剣に見直すべきだし、何よりも「ウチの子(孫)に限って」思考は捨てるべきだと思う。
感染とか表現するからビビるんだから「アンラッキーな被弾をした」とか表現した方がいいかもね。
なかなか景気は良くならんし、こんな時期だからこそ、今のうちに風俗を辞めた後のサードキャリアの準備をチマチマせねばな→チマ活。
出勤しなきゃ仕事のチャンスは無い。
しかし無駄打ちする可能性があるのに出勤はそうそうできないジレンマ。
ってな訳で今はマッサージ講習で少しでもコマを進めたり、本業の応援をもらって凌ぎますかな。
今思えば自分の店だけあって、あのカッパ店長の写真はキャストらしさを引き出していたんだよな。。。