捨てる神、拾う神
本業は2日の月曜日、17時30分リメイクさん、19時人使い荒いさんで仕事始め。
昨日までヘルパーさんが休みだったのでワシが毎日オカンの服薬に行った。
デリはたまたま元旦が日曜日で出勤。
元旦出勤は初めてだから不安だったけどお店ご新規様と楽しい時間を過ごせた。
うちは三が日お年玉が出るんだよね。
精算のあとお年玉を渡されたんで「あ、二千円お釣りだね、今渡すね」と財布を開けたら「元旦だけ五千円なんですよ」と言われた。
えー!知らなかったー!
ワシ、2日か3日のどちらかに出勤していたからお年玉は全て3千円だと思っていた。
なんか、めちゃくちゃラッキーなんだけど♪
タマモクロスのミニフィギュア取れたし、仕事の後に行った珈琲店でお年玉代わりとドリップコーヒーもらえたし嬉しい。
それに比べ年末は大変だった。
本来なら28日(水)が年内最後の出勤日。
日曜日の時点ですでに水曜日の事前予約が入っていた。
指名扱いだけど記憶が無い。検索したら新人時代についたお客様だった。
仕事納めがお茶にならずよかったと思った。
で、水曜日。
出勤のためバス停に向かっていたらお仕事LINE。
「え?すでに予約があるけど時間かぶってる」
店に確認したら「調整するからさっき送った仕事を優先してください」と指示があった。
その後に事前予約様を後に調整するとLINEが来た。
先に予約したお客様を後にずらしてしまうのはどうなんだろうと思ったけど、このお客様は店についた常連様のようなので何かあれば他のキャストさんに変えても大丈夫なのかも。
で、結局キャンセルになってしまったけど当日受けの本指名様のほうがコースも長いし結果オーライだった。
うちの店は昼頃から鳴り出す。
10時から14時まで受付での待機なら一本ついたら御の字。
その後フリーもついたからラッキーだったけど。。。
精算時店員さんから「大晦日出れませんか?」と言われた。大晦日はデイサービスも休みに入るため、オカンを風呂に入れたあと早めに年越し蕎麦を食べるつもりだった。
「短い時間でもいい、なんなら地元駅待機でもいいので」とのこと。
日曜日がヒマだったから大晦日の出勤が減ったのかも。
古株の店員さんの頼みだし顔をたてる意味もあり短時間でよければと協力することにした。
年末年始は店新規や自宅派遣も増える。
ヒマでも頭数は必要なわけで、ワシみたいに遠方や自宅対応のできるキャストを置いておきたいのだろう。
10時〜13時30分上がりで出勤を追加した。
お茶を引いたとしても交通費はもらえる。
デリ駅はPayPayの自治体キャンペーン中だから買い物してからオカンのところに行けばいいやという気持。
大晦日当日、自宅を出たところでお仕事LINEがきた。
店新規、自宅派遣、場所は京王相模線の稲城市の某駅。
かなり遠方のため140分コースで交渉したっぽい。
店新規のため通常より値引されているがクレジット決済だから手数料取られるよね。
タクシー指示が無いのは駅チカだからかな?と、とりあえず現地に向かった。
電車の中でマップ機能で調べると駅から徒歩10分だから実際には15分は歩く。
本来ならタクシー指示なはずだけどなあ。
ワシはこの距離なら歩けるから歩くことにした。
場所はレオパ○スのワンルームアパート。
ノックをしたらドアが開いた。
挨拶すると「寒いから中に入って、あと壁が薄いから小さな声で」と言われた。
そのあとお客様が怪訝な顔で「あの、失礼ですが○○さんですよね?身長は何センチですか?」と聞かれ「だいたい160センチくらいです」と答えた。
すると「この店ってチェンジできますか?」って…
はあ?
自分の一存では決められないので理由をおっしゃっていただければ私から店に連絡しますと答えた。
事情を伺い納得した。
業界的にありえないんだけど、うちの店同じ源氏名のキャストさんがもう1人いるんだよ。
お客様はそっちを呼んだつもりだったってオチ。
お客様はうちのグループを初利用。
ホームページの検索機能でバストのカップと身長でヒットさせパネルで出勤を確認しながら候補を選んだそう。
もう1人のキャストさんは隣店在籍だからそっちに電話をすればよかったのに仕組みを知らないからうちに電話をしてしまったのだ。
たまたま開いたホームページがうちの店のほうだったらしい。
お客様の聞き取りをするかぎり、お店には源氏名だけでなく好みの体型やタイプも口頭で伝えたそうだ。
こっちは自宅から1時間の移動先でキャンセルという悲劇に見舞われたわけだけど、一番の被害者はお客様。
クレジット決済なのは現金の持ち合わせが無いからなのにワシの対応をみて「貴女はすごく感じがいいし遠くまで来てくれて、でも僕は身長が低くて普通より少し太めな胸が大きい子でないとダメなんです」と言いながら「持ち合わせなくて、せめてタクシー代を渡したい」と言われ2,000円を渡そうとしたので、お客様は悪く無いからと丁重にお断りした。
「今回は迷惑をかけたけどお店を嫌いにならないで」と言ったら「そもそも同じ名前の人がいるっておかしいですよ。間違える人いるんじゃないかな」と言われた。
だよなー、そーだよなー。
ひらがな名のみの源氏名の店でありえんのだよ普通は。
これに関してはけっこうお客様からいろいろ言われてる。
チェーン店は各店に同じ源氏名の女性がいること自体は珍しくはない。
同じホームページに同じ源氏名があるのはウチくらいだろう。
でもそれは途中から両方の店にキャストを被せるようになった結果の人達。
源氏名(○○店)と表記しているが、お客様目線ではわかりにくいようだ。
ワシの場合、両店にパネルを被せるようになりかなり経ってから同じ源氏名のキャストを被せたので事情は違う。
ある日出勤確認のためホームページを見たら同じ名前が2人いてびっくりした。
掲載ミスじゃなく明らかに別人。
そりゃワシだってさすがにいい気持ちはしないかった。
おそらくウチの店員さんも「え?」ってなったと思う。
しかし隣店の責任者がそれを問題無しとしたならばそれ以上口出しはできないし、すでにお披露目しちゃってるわけだから。
リピーターさんは最初からワシの出勤のみ確認してくるから気にもとめてないけど、店についてるお客様からはいろいろ言われた。
長年のお客様は両店のパネルを分離してまた統合したのを知っているから「分けたり一緒にしたり面倒な店だな」とか「あまり利用しない人や初めて使う人にはわかりにくいんじゃないか?」と言い、複数の店を回遊してる風俗常連系のお客様には「俺はこういう店にお世話になってるし、女の子に感謝してる。源氏名って名刺だから大切なものなのに同じ名前をつけるのは失礼じゃないか?女の子が頑張ってお店の人は食べていけるのにもっとリスペクトするべきだと思うよ」などと語られる始末。
風俗嬢の中には源氏名にこだわりをもつ嬢さんもいる。
どの店でも同じ源氏名で働きたいと考える嬢さんも稀にいる。今回のキャストさんがそうなのかはわからないけど、仮に希望しても「その名前はすでに使っている人がいるので」と言うべきだと思う。
その上でその女性のイメージに合う源氏名を一緒に考えてあげて活躍できるようサポートするのが筋だと思う。
おそらく隣店の責任者も軽い気持ちで「源氏名被りは他にもいるし、年齢もタイプも違うからいーかな」みたいな決め方だったのかもしれない。
でもお客様目線に立てば良くない事なんだよ。
現にこういうミスが起きてしまったんだから。
「ミスした店員が悪い」の話ではないんだよ。
特に朝は出勤予定のキャストの当日確認や待機ブースの準備、ホームページや宣伝サイトの更新などやる事も多い。
受付時間がきたら電話も来る。
ワンオペでまわさないといけない。
カード決済なら与信確認もある、自宅派遣なら住居の現存確認もする。お店ご新規様だし慎重にしないといけない。
おそらくそっちに気が行ってしまったのと、ワシの在籍店に源氏名を先に出してきたため、お客様が話の流れで口にした女性のタイプの部分は聞き流してしまったのかな。
他の店員でもやってしまう可能性のあるミス。
一般社会の職場でもリスクマネジメント研修の中で「人間はミスをする生き物」だと教わる。
だからミスしない環境をつくる事が大切なの。
今回は源氏名が違っていればうちに電話がきても店員さんは隣店に出勤確認した上で、彼女に140分の仕事を振れたんだよ。お客様も胸元を強調させたパネルに惹かれたと話していたから歓迎されたはずなのに。
仮に遠方で彼女が断ったとしても似た体型のキャスト派遣を提案できたんだよ。
丁重に対応したから、目当てのキャストさんの仕事に繋がれば良いのだけれど。。。
源氏名被りの件は複数のお客様から指摘されていて「私がどうこう言えるものではないので」「私はお茶を引かなければいいので」と受け流していたけど、実際お金を払って利用するお客様の目線や意見は大きいと実感した。
ワシは風俗嬢人生初のチェンジ希望でショック。
「大晦日に稲城まできてお茶引くとはトホホ人生だよ」とちびまる子風のボヤキを心の中でつぶやいて事務所に戻る途中、なんとゲリラ出勤してるのをみつけた本指名様から仕事が入った。
今日ほど本指名様のありがたみ感じた日はなかった。
まさに捨てる神、拾う神。
私らしく一年を終えたと思った年末だった(笑)
タマモクロスと一緒に違う景品も落ちてきた。