介護の孤独
週明け、いつものようにリメイクさんのサービスでスタートした。
訪問ドクターや看護も入るので大学ノートの連絡帳があり、必ずノートをチェックする。
娘様のメッセージというか気持が書かれていた。
リメイクさんには娘様と息子様がいて平日の朝夕は訪問ヘルパーが服薬で入る。
土日は娘様、息子様でリメイクさんの介護をシェアすることになっているが、実際にはほとんど娘様が担っている。
娘様は市内、息子様は他の市在住だが遠くはないようだ。
先週の土曜日は息子様がリメイクさん宅に行くと娘様に連絡がきたのでお願いしたそうだ。
娘様はサービス業なので土日必ず休めるわけではない。
日曜日、リメイクさんのところに行ったら土曜日分の薬が朝夕どちらも残っていたので、連絡したら「日程を間違えた云々」でのらりくらり言い訳されたそうだ。
リメイクさんも心臓疾患がある。
服薬もだが土曜日の朝から日曜日の昼前まで誰も行かない状況が発生したことが問題なのだ。
娘様のメッセージは弟に対する怒りで満ち溢れていた。
ワシは一人っ子だから認知症のオカンの介護を一人で背負っている。経験した人間でないとわからない孤独がある。
だけど本来なら協力し合えるはずの人間が頭数はいるが、実際には何もしてくれない中で背負う孤独もつらい。
公費の介護サービスは必要最低限のサービスになる。
娘様からしたら行けなくなったらなぜ連絡しない?という事なのだろう。
息子様からしたら「一日くらい薬を飲まなくても大丈夫だろう」なのだろうが娘様は「誰も安否確認できなかった」事が大きいのだ。
同じ兄妹姉妹でも親子関係は異なる場合もある。
ワシらは家族問題に介入できないし、してはいけない。
それでも他人だから出来る寄り添いはあるわけで、今回はノートに単位数の問題もあると思いますが、せめて土日のどちらかの朝だけでもサービスを増やせないかケアマネさんに相談してみてくださいと書いた。
ワシも「もし兄のところに行ってる時にオカンに何かあったらどうしよう」とか自分が体調を崩した時のことを考えると不安になる。
娘様も同じなのだ。
リメイクさんの部屋を出た後、サ責に連絡したところ「あー、息子さん前からいい加減なんだよね。ってか、よくあの息子さんにお願いしたって思うんだけど」というので「いや、今回は息子さんのほうから自分が行くって言ったらしいです」と話した。
ノートには「弟は親の介護を理由に職場の異動や転勤を断っていて実際には何もやってないのに会社に書類だけ出している」とも書いてあったと話した。
もしかしてその関係で行って用事だけ済ませてさっさと帰ってしまったのではないか?とも。
今は介護休暇を取れるし、人事異動に親の介護を加味してもらえる時代だけど、その裏ではうまく利用している人間もいるって話なんだろうね。
休暇はともかく、人事に対して介護を理由にする場合、会社はどう確認しているのだろう。
ワシが働いていた会社は大きかったので管理職の手前まで上がると社員にコースを選択させていた。
①全国転勤上等だけどてっぺん(社長)まで狙えます。
②地域ブロックまでの転勤は受けるけど地域ブロックの本部長や統括のトップまではチャンスあり。
③自宅から通勤圏内の異動までしか受けれないので支店や本社の課長クラスまで。
これは20年前の話だから今はわからんけど、娘様からしたら普段何もしないくせにリメイクさんを利用したことが許せなかったのかも。
介護の孤独って、誰かが気持ちを少し受け止めてくれたら救われるんだよ。