何か違う〜とごちゃごちゃ考える(笑)
某県の「エスカレーター歩かない条例」
大前提として、エスカレーターは歩く事を前提として作っていない。
でも、実際は片側開けてる場合がけっこうある。
(関西、関東ルールがあるらしい)
ワシ、同行援護(視覚障がい者の方の移動介助)やるんで、思う事がある。
利用者さんもいろいろで、階段OKの人もいるし、階段はNGだけどエスカレーターはOKの人もいる。
なるべく利用者さんの希望に合わせる。
同行援護は介護じゃなく、利用者さんへの情報伝達と安全確保がメイン。
エスカレーターの場合、乗る人の列の最後に並んで乗る。
後続者がいない場合、並列。
振り返って、歩く後続者がいたら一時的に利用者さんの一段上に移動、追い抜く人を行かせて再度並列。
大抵の人は「スミマセン」と呟いたり、ペコリしながら追い越していくし、カバンなどを前持ちしてぶつからないようにしてくれる。
歩かない側の人も何段か開けてスペースを作ってくれる。
(自分が事故に巻き込まれないためもあると思う)
エスカレーター歩かないルールは、エスカレーターを歩く人の理由を掘り下げるべき。
「エスカレーター歩くなら階段使え」
階段とエスカレーターが離れてる駅あるし、普段使わない駅なんか構造がわからんのよ。
あとエレベーターがホームの端っこにあったりとか。
「余裕を持って行動したらいーでしょ」
これ言う人、仕事してないの?って思う。
営業マンなんかアポイントが複数入ってたら、商談長引いたり、相手が遅れたら時間ずれちゃうやん?
電車だって微妙な遅れが出るし。
自分が余裕持ってもダメな事もある。
乗り継ぎの時間が短くなったら急ぐやん。
例えばさ、町田の次に昭島だとするじゃん?
横浜線が荷物挟まりとか線路点検で微妙に遅れたら、30分に1本の八高線に乗るため、八王子駅でダッシュするんだよ。
次アポも人身事故とかなら仕方ないってなるけど、情報に上がらない微妙遅れだと相手の心象悪くなるし。
時間帯にもよるけど、高尾、西八王子から乗った学生がドバーッと降りてきたらエスカレーター横の階段は使えない。
日頃の在来線事情をしってるから片側空けするの。
特急遅延の場合、多少なら特急待ちで発車を遅らせるケースがあるけど、在来線は、終電でもなきゃ容赦なく発車する。
ほんでも、条例をポスターやメディアでアピールするようになり、並列乗りになりつつあるエスカレーターもある。
だんだん人の意識も変わってきてると思う。
この前、20時くらいに東京駅から中央線ホームに上がった時に思った。
少しずつみんなが変わっているのに条例罰則なんか作ってもいーことないよ。
余計、弱者に冷たくなるし関わらなくなる。
ワシ、視野狭窄の方、全盲の方の仕事をたまに担当するけど、全盲の方は生まれつきハンデがあり盲学校で自立のため時に厳しい訓練を受けたと言う。
普通の小学校の家庭科だとグループで和気あいあい調理の授業を受ける。盲学校では一人ひとつ包丁やまな板、作業台の前に立ち調理するから、友達の話が羨ましかったと。
でも、それは社会に出て、親が高齢になっても一人になってもやっていけるための教育だからだと話していた。
障がい枠だけど高校出てずっと働いて、自分の城を自分の給料で買った。
その人とインクルーシブの話をしたとき「重いハンデがある子を一般の学校に入れたい親の気持はわかるけど、排泄介助とか強制的にやらせるのは違うのではないか?私立なら当学校はインクルーシブをしています、それでもよければ受験して下さいと言えるけど、公立は、とりま小学校はやめたほうがいいんじゃないか?まず授業で福祉について多方面から学ぶ機会を増やし、せめて中学からで」って考えで、なるほどだなと。。
そもそも子供が誰かを差別したりイジメをやるのは、親やジジババの影響だよ。
以前、道の真ん中のを点字ブロックに沿って歩いていたらワシのリュックを引っ張って「あんたらはもっと遠慮して端を歩きなさい」って70才くらいのババアに言われた事があって、端っこ歩きなさいよってタンスにゴンの美川さんかよ!って憤慨した。
喧嘩はご法度、ワシの仕事は病院の予約時間に間に合うようアシストすることだから我慢。
利用者さん「たまにいますよ。なんか活動家崩れみたいなオヤジとかオバア。若い人の何倍もタチ悪いから」って苦笑いしていたけど、結局、そう言うジジババが孫の前で、ハンデのある人批判や生保をたかり呼ばわりするから子供が影響受けるんじゃん?
家庭内と学校で言う事が違ったら子供は迷うよ。
そんなこんなで同行援護はすごく学ぶ事が多い。
担当していた全盲の女性は、階段昇降もスイスイ。
マニュアルみたいに肩に手を置くやり方は身長差などで不安だからと腕を組む。
彼女はワシの腕の筋肉の動きで「あ、踊り場だな」とかわかるんだって。
混んでる電車、優先席は高齢者に譲らないとダメな場合もあり、一般座席の前に立つ事もある。
若い人達はみんな親切で譲ってくれる。
私は付き添いだからと言い一人分だけ譲っていただく。
中には「優先席に行けば?」みたいに絶対譲らない人もいる。
その時は普通に吊革につかまって立つ。
ある時、彼女が席に座っていたら小さな子を連れたお母さんが前に立ち、周りは仕事帰りの疲れた会社員ばかりだった。
彼女は察知してすぐに立ち「どうぞ」と譲った。
お母さんが気を使わないよう「さんざ座ったし、私のハンデは目だけです。他はピンピンしてますよ。アシストの方もいるから」と話しかけていた。
彼女は「ハンデがあっても私達が他の誰かのためにできる事はある。それをしてこそ平等の扱いを主張できると思うんです」と。
うん。たしかにそうだよね。
片側空けしてるエスカレーターで、空気を読まず、並列で踏んばるのはちょっとばかし何か違う気がする。
アシストする利用者さんの状況で少し遠くてもエレベーターをナビする場合もあるけど、面倒がってる方を説得するのはワシの仕事だから。
ま、そんなこんなごちゃごちゃ書いて、人使い荒いさんの仕事逝ってくるー(●´ω`●)